ASメディカルサポート 提供計画サポート部です。

前回は、再生医療等における「定期報告」について、実際に確認する情報や、
日頃から記録しておきたいポイントをご紹介しました。

再生医療等を提供する際には、患者様への治療内容を定めた「再生医療等提供計画」だけでなく、
治療に使用する特定細胞加工物等を製造する施設についても、必要な手続きがあります。

その一つが「特定細胞加工物等製造届書」です。

今回は、特定細胞加工物等製造届書とは何か、新規で届出を行う際に必要となる情報や書類について、
届出後に発行される「施設番号」と提供計画との関係について、基本的なポイントを解説します。

■ 特定細胞加工物等製造届書とは?

特定細胞加工物等製造届書とは、国内の医療機関で特定細胞加工物等を製造する場合に、
製造施設に関する必要な情報を厚生労働大臣へ届け出るための書類です。
この届出により、特定細胞加工物等をどの施設で、どのような体制で製造するのかを明確にします。

■ どのような場合に届出が必要?

新たに特定細胞加工物等を製造する施設を設置する場合には、製造を開始する前に施設ごとの届出を行う必要があります。

一方で、特定細胞加工物等の製造を第三者の製造施設に委託する場合と、
医療機関内で製造を行う場合では、医療機関側で必要となる手続きが異なります。

例① 第三者の製造施設に細胞の培養を依頼する場合
医療機関では、再生医療等提供計画書のみの申請を行います。

例② 医療機関内でキット等を使用して特定細胞加工物等を製造し、PRP治療などを行う場合
再生医療等提供計画の申請に加えて、特定細胞加工物等製造届書の届出も必要となります。

すでに届出を行っている施設についても、施設の名称や所在地、施設管理者、製造する特定細胞加工物等など、届出事項に変更が生じた場合には、変更に応じた手続きが必要となる場合があります。

そのため、施設や製造内容に変更が生じた際には、
提供計画だけでなく、特定細胞加工物等製造届書についても変更の有無を確認することが大切です。

■ 届出を行う際に必要な情報

特定細胞加工物等製造届書では、主に以下のような情報を記載します。
・届出をする者の住所、氏名
・特定細胞加工物等製造施設の名称、所在地
・施設管理者の氏名、略歴
・業務を行う役員の氏名(法人の場合)
・製造しようとする特定細胞加工物等の種類
・届出をする者の連絡先

また、届書だけでなく、
特定細胞加工物等製造施設の構造設備に関する書類、製造しようとする特定細胞加工物等の一覧表、
構造設備チェックリストなどの添付書類も必要となります。

これらの書類は、施設の立地や建物の配置、施設内の構造・設備、製造工程などを確認するために
必要となります。

書類を準備する際には、実際の施設や設備の状況が分かる内容になっているか、
また、届書やその他の添付書類の記載内容と相違がないかを確認することが大切です。

■ 届出が受理されると「施設番号」が発行される

特定細胞加工物等製造届書を提出し、届出が受理されると、
その施設に対して「施設番号」が発行されます。

この施設番号は、その後の特定細胞加工物等製造施設に関する手続きで使用するほか、
特定細胞加工物等を用いた再生医療等提供計画を作成する際にも必要となります。

提供計画書には、「特定細胞加工物等製造施設の施設番号」を記載する必要があります。

そのため、新たに特定細胞加工物等製造施設を登録する場合には、
届出の提出だけでなく、届出が受理され、施設番号が発行されたことを確認したうえで、
提供計画への記載を行うことが重要です。

■ 最後に

特定細胞加工物等製造届書は、
再生医療等に使用する特定細胞加工物等の製造施設や製造体制を明確にするための重要な手続きです。

再生医療等の提供を開始する際には、提供計画の作成とあわせて、
特定細胞加工物等をどの施設で製造するのか、その施設に必要な届出が行われているかを確認することが大切です。

また、届出後に施設や製造内容に変更が生じた場合には、変更内容に応じた手続きが必要となる場合があります。

施設に関する情報と提供計画の内容を適切に管理し、
実際の運用と届出・計画の内容に相違が生じないよう注意しましょう。

次回は、特定細胞加工物等製造施設に関する「定期報告」について、どのような情報を報告するのか、
日頃からどのような点を確認しておくとよいのかについて解説します。

 

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