ASメディカルサポート 提供計画サポート部です。

 

再生医療を提供する際には、その技術のリスクに応じて「第一種」「第二種」「第三種」に分類され、それぞれに応じた申請・審査手続きが求められます。
これは、治療の内容によって必要な安全管理レベルが異なるためです。

本記事では、3つの区分の違いをわかりやすく整理し、代表的な事例も交えてご紹介します。

■ 再生医療の「三区分」とは?

再生医療等提供制度では、提供される医療技術をリスクの高さに応じて次の3つに分類します。

区分
第一種 高度なリスク(遺伝子改変・ES/iPS細胞など)
第二種 中程度のリスク(体性幹細胞〔間葉系幹細胞など〕を用いる治療)
第三種 低リスク(PRP療法など)

■ 各種の特徴と代表的な技術

● 第一種再生医療等
リスクの高い先端医療技術
主に研究段階に近く、十分な臨床データがないことが多い

(例)
・iPS細胞・ES細胞を使った治療
・遺伝子改変を伴う細胞治療
・他家由来の細胞を長期培養・増殖して使用する場合

【ポイント】
高度リスク技術のため、特定認定再生医療等委員会による厳格な審査を経て、提供計画を厚生労働大臣に提出する必要があります。

● 第二種再生医療等
中程度のリスクを持つ技術
比較的新しいが、ある程度の知見が蓄積されている治療法

(例)
・自家脂肪由来幹細胞(間葉系幹細胞)治療
・組織再生治療(細胞加工あり)
・一部のがん免疫療法

【ポイント】
中程度リスク技術で、第一種と同様に、特定認定再生医療等委員会の審査を経て提供計画を厚生労働大臣に提出します。
多くの自由診療クリニックが該当します。

● 第三種再生医療等
比較的リスクが低いとされる治療法
細胞加工がない、もしくは単純な加工のみ

(例)
・PRP療法(多血小板血漿療法)
・血液成分の簡易な処理による治療
・一部の自己由来組織移植(無培養)

【ポイント】
医療機関が比較的スムーズに導入できる技術ですが、制度に沿った手続きは必須です。第一種・第二種と同様に、認定再生医療等委員会による審査を経たうえで、提供計画を厚生労働大臣に提出する必要があります。

■ 区分の判断が難しい場合は?

分類は治療法の内容、細胞の種類、加工の有無と程度、使用目的などによって決まりますが、境界があいまいなケースもあります。

例えば、
PRP(多血小板血漿)に含まれる血小板の作用を目的として、皮膚再生や毛髪治療に投与する場合は、第三種に該当するケースが一般的です。
一方で、関節腔内など本来血液成分(血小板)が存在しない部位に注入する治療では、侵襲性や作用の特性、加工工程の内容により、第二種再生医療等に分類されることがあります。
このように、同じPRP療法であっても治療内容によって区分が異なるため、制度に詳しい専門家や、特定認定再生医療等委員会と相談することをおすすめします。

■ 最後に

「第一種・第二種・第三種」という分類は、単なる制度上の区分ではなく、患者さんの安全性を守るためのリスク管理の柱です。

再生医療を適切に提供するには、まず自院の治療がどの区分に該当するのかを正しく見極めることが重要です。
分類の誤りは、制度違反や安全性の問題につながりかねません。

私たち提供計画サポート部では、医療機関の皆さまが制度を正しく理解し、確実に運用できるようサポートを行っています。
今後も、安全で信頼される再生医療の実現に向けて、引き続き支援を続けてまいります。

 

株式会社ASメディカルサポート
提供計画サポート部