【当たり前のことを、続ける】「益」を循環させるために

代表取締役社長
香月 信滋

再生医療という先進の分野において、いち早く培養施設の運営に乗り出すなど、この分野を牽引しているASメディカルサポート。

どのような理念に基づき、どんな姿を目指して、それぞれの事業に取り組んでいるのか?代表である香月信滋に話を聞きました。

香月 信滋

株式会社ASメディカルサポート代表取締役社長。2017年のASメディカルサポート設立メンバーであり、2021年に代表取締役社長に就任。再生医療業界屈指の幅広い知見を持ち、コンサルティング業務にとどまらない様々な事業を通して、業界全体の普及と発展に尽力する。

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ASメディカルサポート(以下、AS)は、全国でも数少ない再生医療を専門にした会社ですが、なぜASを創業されたのでしょうか?

発展途上にある再生医療を、より成長させるためです。ASのスローガンである「再生医療を安全に 再生医療を現実に」という言葉そのものになりますが、ちゃんと安全に、現実に治療を提供していくことが、その発展に繋がると考えています。

「安全に」というのは、どのような姿を目指されていますか。

大前提として、法律を遵守したことだけを行うということです。再生医療等安全性確保法(以下:再生医療法)が施行されたのは2014年ですが、提供する側の法律の知識不足や法令遵守の意識には、まだまだ課題があります。医療分野には大きな可能性がある反面、危険も常に伴うため、「法律によって安全性が担保されたことだけを行う」ことが必要です。「禁じられていない」ということは、「安全である」ということとは大きく違います。まずはその意識を根付かせなければ、再生医療の発展はありません。

そのために、どのような事業に取り組まれているのでしょうか。

「安全な再生医療だけを提供する」という姿勢の医療機関を増やすため、再生医療に関するコンサルティングをしています。開業のフォローにとどまらず、法律の知識、そこが不足することによる危険性なども伝えて、再生医療のフロントマンである医療機関の皆さんに法令遵守の意識を持ってもらう、ということを創業当時から続けています。

法律を守ることは、それほど難しいことなのでしょうか?

再生医療法ができる前までは、そもそもそんな意識も必要なかったわけです。確固たる守るもの、基準となるものがなかったわけですから。それが、法律が施行されたことで、基本的には「安全なものしか提供できない」という状況になりました。しかしその分、今度は「再生医療を提供する」こと自体が難しくなった。

守るべき基準ができて、厳しくなったから。

そうです。全国の、再生医療に関する会社やクリニックは、多くが立ち行かなくなりました。安全でも、数が少なすぎては、再生医療が患者様に届かない。反対に、繰り返しになりますが、数が増えても安全でなければ、本来提供できるレベルではない。「安全性」と「汎用性」を兼ね備えることが重要なんです。

なるほど。その両立のために、多くの提携クリニックを築いてこられたのですね。ASが安全性を担保したことだけを行っているというのは、どのような点からわかりますか。

私たちの提携クリニックは全て、厚生労働省に再生医療に関する必要な届出を出して、正式に受理されたうえで運営しています。

また、クリニックの開業後も、定期的に法律に関するセミナーを行っています。そのために私たちも、正式な法令資料に基づいて法律を正確に理解したうえで、常に最新の知識を持って知見を重ねています。

正確な知識と正式な手順を徹底されているということですね。ASは九州再生医療細胞培養センター(以下:培養センター)もお持ちです。この施設も、培養に関する厳しい基準をクリアしていますよね。

はい。培養自体は、医療機関の中ですることも可能です。むしろその場合、培養センターが持っているような特別な許可*は必要なく、言ってしまえばもっと簡単にできます。しかし、「安全」を追求するためには、たとえ基準が厳しくても、正式な許可を取って培養にも取り組むのが筋でしょう。

*特別な許可:「特定細胞加工物製造許可」のこと。再生医療に関わらず、企業が医薬品や医療機器・再生医療等製品を開発・製造できるかを確認するための厳しい審査機関である、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が発行している。

培養センターは、「再生医療を安全に」というスローガンを体現する施設ということですね。理想論ではなく、まずは地に足をつけて医療に取り組もうという姿勢を感じます。

そうですね。「再生医療を現実に」というスローガンの後半部分にも繋がりますが、再生医療のような先進分野は、とかく理想が先走りがちです。いつかこんなことが実現するかもしれない、将来この研究が実を結んだらこうなります、と。理想や研究は当然必要で重要ですが、それだけでは、「今」待っている患者様に医療が届かない。要はバランスなんです。「今」現実に出来ることを、確実に提供する存在も、絶対に必要です。私たちが担っているのはその部分だと思っています。

確かに、患者様に届いてこその医療ですよね。

ASも、細胞に関して大学との共同研究にも取り組んでいますから、研究自体を軽んじているわけではありません。

しかし、「いつか」という不確実な未来の話に傾きすぎると、会社は健全に経営できず、ひいては社会が機能しなくなる。投資として資金を募ることはできても、それで事業を運用しなければ、実際に必要としている人に還元することはできないからです。

正しく利益を追求することで会社を存続させ、医療機関に正確な知識と経験を伝えて、患者様に安全な治療を現実に提供し続ける。事業を通して様々な「益」を社会に循環させることが、私たちが会社として果たすべき役割です。

今後もASを存続させたうえで、どのような展望をお持ちでしょうか。

目指しているのは、法律をよりよくする存在であること。法律はその時々に合わせて変化していくものですが、今の再生医療法はまだまだ精度が足りない。不足していることを見つけて、法律の完成度を上げられれば、それだけ「提供する基準」が安全なものになります。そうすれば、医療事故の危険性が減り、再生医療に対する信頼度が上がります。それが発展に繋がると考えています。

基準を守るだけではなく、そもそもの基準の改善を目指していくと。どうやってそれを実現していかれますか。

厚生労働省への提言と、再生医療業界全体への開示の促進ですね。提言に関してはすでに今までにも何度も行っていますが、今後も継続していきます。

開示というのは、各会社や医療機関の情報開示ということ?

それもありますが、実際の会社内や施設内を、一般も含めて開示すべきですね。

物理的な部分も。それは、なぜ必要だと思われたんでしょうか。

私たちは、厚生労働省からの視察依頼に応えて、何度も見られる機会を持っています。培養室や保管庫まで、朝から晩まで3日間とかね。断ることも出来ますが、そういう機会があれば、私たちも背筋が伸びるでしょう。

そういった視察を、もっと広く定期的に行って、結果を開示すべきです。そして、法律を遵守しているところがどこなのか、一般の方にもちゃんと分かるようにしなければいけない。でないと、患者様は安全なところを選べません。

実際に立ち入るのは第三者機関であるPMDA(https://www.pmda.go.jp/index.html)という組織ですから、自主的にそこの検査を受けるんでもいいんです。そしてそのことを開示する。そういう意識というか習慣を根付かせたいですね。

実際に開示されているから、透明性の重要度を体感されているんですね。依頼があればいつも対応されるというのは、表面的ではないことの現れだと感じます。

ま、綺麗に掃除くらいはしてね(笑)

そういった、ある種パトロールのようなことも、厚生労働省に強化を提言していきます。そのために、これまで通り、正式な手順に則ったコンサルティングと治療結果の蓄積、社内や施設の開示を行っていきます。地道でも、それが一番信頼に繋がると思っているので。

まずはASで体現すること、を続けていかれるんですね。

継続は力なり。再生医療の発展のために、当たり前のことをやり続けていくだけです。

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